STRIDE LAB 東京本店 店長 平野セイラ

2026.06.23

Staff stories

フットコンディショニングのプロ集団、STRIDE(ストライド)が公式 noteをスタートさせます。その記念すべき初の記事は中の人紹介。STRIDE LAB(ストライド・ラボ)の看板娘、平野セイラさんが登場します。

文◎伊藤俊明
写真◎矢島慎一

ワクワクするほうを選んで、ストライド・ラボに

ストライド・ラボ東京本店がある人形町は、新旧が同居する東京の下町。日本橋、銀座、東京駅からも近く、江戸情緒を残す街並みと現代的なオフィスビルが調和している。清潔感のある小粋な店舗は、まるで古くからずっとそこにあるかのように違和感なく周囲に溶け込んでいる。

木製の大きなドアを開くと店長の平野セイラがいる。はきはきと明るく、わかりやすい接客にだれもが惹き込まれるストライド・ラボの看板娘だ。YouTubeのストライド・ラボチャンネルやメディアに登場する姿はとてもリラックスしているが、じつは、この仕事に就いてまだ1年ちょっと。キャリアの短さを感じさせない自然なたたずまいには驚かされるが、これまでの歩みを知れば、来たるべくしてここに来た人なのだと納得する。

初対面なのに親しみを感じさせるコミュニケーションスキルは仕事柄か、天性のものか。人と向き合う接客の仕事が好きだと話す

出身は埼玉県南西部。子どものころから体を動かすのが好きだった。

「山に囲まれた場所だったので、とにかく外で、なにかしら体を動かして遊んでいました」

小中高とバスケットボール部に所属し、体育大学に進学した。スポーツを続けたいという思いと、体育教師になりたいという夢があった。

「単純に体育の授業が好きだったというのもあるのですが、中学校の担任の先生に影響を受けました。めちゃめちゃ明るくて、どんどん周りを巻き込んでいくようなタイプで、この人みたいになりたいと思ったのがきっかけです。先生になって、体を動かすことの楽しさを教えたいと思っていました」

体育大学ではスノーボードのサークルに所属しながら、アルバイトにも精を出した。先生になりたいという思いは変わらずあったが、服飾の世界にも魅力を感じるようになり、アルバイトをしていたアパレル会社にそのまま就職。ところが、入社1年でストライド・ラボに転職する。

ストライド・ラボ東京本店は、人形町駅から徒歩3分。オフィス街も近く、仕事帰りに立ち寄る人も多い

ストライド・ラボに来たのは、高校時代からの知り合いで、そのころ東京本店で店長をしていた今井亮瑠(とおる)と話をしたのがきっかけだった。今井もまた、YouTubeにたびたび登場するストライド・ラボの看板のひとり。東京本店の店長を平野に引き継ぎ、現在はストライド・グループ内で新たに立ち上げられた新組織、STRIDE ReMOV (ストライド・リムーヴ)に所属している。

「今井と話して、ストライドの『すべての一歩を健康に』という理念に興味がわきました。私自身も学生時代は怪我に悩まされたので、来てくださった方の一歩が健康であるようにシューズを販売しているとか、相談を受けているというのを聞いて、そういうお店ってあるようでないな、おもしろそうだな、やってみたいなと思いました」

店舗でユニークなイベントを開いていたり、SNSを通じて情報発信をするような前向きな情熱にも惹かれたという。とはいえ、憧れて入ったアパレルの仕事に未練はなかったのだろうか。

「アパレルに就職したときもそうでしたが、ワクワクするほうを選んだらここにいたという感じです。これまで知らなかった分野で成長できるかもって」

まだまだ認知されているとは言えなかったストライド・ラボを、地域に根ざした東京本店を、自分たちでつくっていくのがおもしろそうだった。まだ形がはっきりしていないことが、逆に魅力的だったのかもしれない。

一人ひとり話を聞き、ていねいに接客する。混雑時はウェイティングリストに名前を書いて待つことになるが、自分に合う靴を探しているなら、そうする価値はある

一周回って伝える仕事

オフィス街にも近く、仕事帰りにも立ち寄れる東京本店は、もっとも来店者数が多い。メインはもちろんシューズ。「ALTRA(アルトラ)」をはじめ、「LEMS(レムズ)」「SKINNERS(スキナーズ)」「Notace(ノータス)」「BLUSUN(ブルーサン)」「GROUNDIES(グラウンディーズ)」などのゼロドロップシューズが並び、「Teton Bros.(ティートンブロス)」や「patagonia(パタゴニア)」などのウエア、トレラン用のバックパックやアクセサリーなどの小物も揃う。

客層は老若男女。メディアに採り上げられたことで、いろいろな人が訪れるようになった。

「私が入社する前はストライド・ラボ=ランニングというイメージが強かったそうですが、私が入ったころから徐々にトレイルランやハイキングの層が増えてきました。その後、TVや本で紹介されて、ビジネスパーソンや普段履きとしてベアフットシューズを履いてみたいという方が増えてきて、いまはランナーや趣味はウォーキングという方、そして普段履きを求めてくる方まで、いろいろなお客さまに来ていただけるようになりました」

平野自身も、ここに来てから走り始めた。周りに走るスタッフが多いので、「まずはレースの雰囲気を味わってみれば」と、誘われるまま入社1カ月で3kmのレースにエントリー。3カ月後にハーフマラソン、半年ちょっとで、なんと100kmのトレイルレースに挑戦している。

「体を動かすのは好きでしたが、走るのを趣味にしていたわけではないので、さすがに無謀でした(笑)。でも、走っていると体が変わってきますね。動けるようになったし、前よりもっともっと健康になった実感があります」

トレイルランは、いつもは見られない景色のなかを走れるのが魅力。登りはきついし好きではないが、絶景に向かって駈け下るのは最高の気持ち良さ
人生2度目のトレイルレースは、「神流マウンテンラン&ウォーク」。40kmのロングコースはやはりつらかったが、参加者同士の交流やエイドの温かいおもてなしなどレースの醍醐味も味わえた
妙高で初のBCクロカンに挑戦。学生時代はスノーボードのサークルに所属していた

歩いたり、走ったりしてみたいと思っている人に、どんなふうにアドバイスしているのだろうか。

「歩いたり走ったりするのを、目的ではなく手段にすることをおすすめしています。たとえば、『走ったあとにあの店で乾杯しない?』とか『歩いてスカイツリー見に行ってみない?』とか、楽しい目的を用意して、歩いて、走ってそこに行く。私自身もはじめはそうやって楽しみに変換していました」

そういう声かけをするのが自分の役目だと話す。「それならできそう」とか「おもしろそう」とリアクションが返ってくると手応えを感じる。

ストライド・ラボを訪ねてくる人は、なんらかの悩みを抱えていることが少なくない。膝や足腰に痛みやトラブルがあり、いろいろ調べるうちにゼロドロップシューズやストライド・ラボを見つけて、「もしかしたら」と期待を胸にやってくる。そういう人の話を聞き、足を見て、良いと思う靴をいっしょに探す。

YouTubeの動画制作やスタッフブログなどのSNS、イベントにも関わる。やりたいことがたくさん

「この靴にはこういう良さがあるんですよと説明して、体感していただく。そうして私たちの言葉が伝わったと思えたら、いま伝えたことが、この方の今後の人生の健康の一部になるかもしれないと強く感じられます。それが接客していて楽しいと思う、やりがいを感じるところです」

これからどうしていきたいか尋ねると、「すべての一歩を健康に」というモットーを実現するために、できることを増やしていきたいと目を輝かせた。SNSでの発信も、YouTubeの動画づくりも、店舗でのイベントも、やりたいことはいっぱいある。

ワクワクするほうを選んだと平野は言った。販売を通して人と向き合う楽しさは、アパレルの仕事をしていたときと変わらない。いまはそこに、走る楽しさや自分の体と向き合うことの大切さを伝える仕事も加わった。体育の先生になって体を動かす楽しさを教えたいという夢が、カタチを変えて叶ったようにも思えるのだが、それは気のせいだろうか。

最近のお気に入りは「ブルーサン BLSN-200」。アッパーの上質な革と、ベアフットシューズのなかでも柔らかく、ダイレクトに地面を感じられるソールが好み。スポーティすぎないルックスも◎

Profile

平野セイラ(ひらの・せいら)
埼玉県出身。小さいころから体を動かすのが好きで、小中高はバスケット部に所属。体育大学を卒業し、アパレル会社を経てストライドへ。学生時代は怪我に悩まされたが、ベアフットシューズを履くようになってからは怪我知らずで、自らその効果を実感している

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